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4.清水良美医師証言

2013年4月29日 (月)

ASDをチアノーゼ疾患という医学知識の無さ

 優華が亡くなった後、清水良美院長は、「入院中に体重が少しでも増えているから、心臓病ではない。」と断言しました。
 このような、間違った知識で、入院中にまともな診察も聴診も怠るならば、いつまた同じ事故が起きてもおかしくありません。

 清水良美院長、副院長には、たとえ、尋問対策だったとしても、新生児の心臓について、真剣に勉強して欲しいと思いました。
そうすれば、心疾患見落としはなくなる、この苦しい裁判の意味があると思ったからです。

 しかし、それはまたもや、、、、、裏切られる結果となりました。
清水良美院長は、被告という立場になって3年経っても、心疾患について勉強せずに、法廷で堂々と間違った知識を披露したのです。

 大学病院ほどの、「最高レベルの産婦人科病院」と宣伝する医師ここまで低いレベル、ここまで心疾患を勉強する努力をしない熱意のなさとは、誰が思うでしょうか
 裁判で明らかになった、清水院長の、恐ろしくなるほどの、医学知識の間違いを、医師意見書に沿って、書き記していきます。


清水良美院長 証言「心房中隔欠損症(ASD)はチアノーゼ疾患」

2011年12月15日,清水良美院長は法廷で
「心房中隔欠損症(ASD)はチアノーゼ疾患」と言いました。

 基本的かつ重大な誤りです。ASDはチアノーゼのない疾患の代表です。
医師ならば当然知っていなければなりません。
 医療関係者の方や、コメディカルの方、患者さんのご家族など、少しばかり勉強した非医療者の方でも、
すぐに「ASDはチアノーゼ疾患ではない!!清水良美医師の証言は間違っている!」と分かりました。
 それを、清水良美院長は主尋問(自分の弁護士から「ASDを説明して下さい」といわれた尋問)で、間違った説明を堂々としたのです。
 
 
 

※ASDとは心房中隔欠損症の略称で,チアノーゼとは,学術的には「毛細血管の還元型ヘモグロビンが5g/dL以上となり,皮膚が紫藍調を呈したものをいう(還元型ヘモグロビンとは酸素を放出した状態のヘモグロビンのこと)」とされています。簡単にいえば,「皮膚の色が青黒く見えること」です。
 チアノーゼは,a.中心性チアノーゼと,b.末梢性チアノーゼの二つに分類されます。a.中枢性チアノーゼの原因には,①肺の異常(呼吸器疾患)②心臓の異常(心疾患)等があり,b.末梢性チアノーゼの原因には,①心臓の異常(心疾患)や②温度変化による血管変化等があります。(ここで大切なのは,心臓の異常がa.中心性チアノーゼとb.末梢性チアノーゼの両方の原因になることです。
 a.中心性チアノーゼの原因になる心疾患は,右左短絡(右→左シャント:右心系の静脈血が肺を通らずに左心系の動脈血に短絡すること)のある先天性心疾患です。b.末梢性チアノーゼの原因になる心臓の異常は,心不全による心拍出量の低下です(文献15頁 チアノーゼの分類)。


 清水良美医師調書の内容は,以上のチアノーゼについての基本の理解がない上,ASDのチアノーゼに関する知識が完全に誤っています。

清水良美医師証言 (※ここには医学的にいくつもの誤りがあります)
「新生児の場合,動静脈,①きれいな血液と汚い血液がまざる場合をチアノーゼ紫色になるということでございます
新生児の場合,一番代表的な疾患は,心臓の上と下に4つ箱がありますけれども,
右心房と左心房の間に穴が開いてる場合,これは心房中隔欠損といいます
これは,収縮期の駆出性雑音で診断はできますけれども,
その場合は,②きれいな血液の中に汚い血液が混ざりますから紫色になるし,
小さい穴であれば負荷をかけたとき,
ミルクを飲ませたときに唇が紫になる,
もしくは,大きい穴であれば通常でも紫になる

そういうときには④酸素飽和度というのをつけまして,飽和度が,酸素が,どのぐらいきれいな血液が流れてるかというのを機械で測定することは可能で,
診断は十分可能でございます。」


 ここには医学的にいくつもの誤りがあります。以下,分説します。
①.「新生児の場合,動静脈,きれいな血液と汚い血液がまざる場合がチアノーゼ,紫色になる」
 これはチアノーゼ一般の説明ではなく,「右左短絡のある先天性心疾患における中心性チアノーゼ」に限定した説明です。
 清水良美医師は末梢性チアノーゼの発症機序が分かっていません。
そう判断するのは

 清水良美院長証言
新生児は,四肢は,末梢血管が細いためにほとんど冷たいのが常態,普通の状態でございます。明らかなチアノーゼ,医者が診てチアノーゼ,病的なチアノーゼというのは,外見的に見る限り,それが出るようであれば,もうそれは,何かしら重篤な疾患があるということは明らかに診断できると思います。」

と誤ったことを述べているからです。

 動物の血管は血管径の絶対値が細いからといって末梢が冷たいといった単純なものではありません。
自律神経系の反応によって体の大きさに見合った血管の拡張と収縮により末梢の温度が変化するのです。
 適切な温度と湿度下の新生児は,自律神経の応答により,末梢血管の拡張(放熱)による末梢体温上昇と末梢血管の収縮(放熱の中止)による末梢体温低下を繰り返しながら体温を調節します。
 清水良美医師は,
末梢性チアノーゼが四肢の温度の寒冷による末梢血管収縮によって起こることを知らないからこのような証言をしたものと推測されます。


 仮に,清水良美医師が本当に新生児を診察して,
四肢が冷たいのが常態,普通の状態」であると認識しているなら、
清水産婦人科クリニックの施設新生児室の温度管理,湿度管理に問題があることになります。


②.これ(心房中隔欠損症)は,収縮期の駆出性雑音で診断はできますけれども,その場合は,きれいな血液の中に汚い血液が混ざりますから紫色になる
 これは全く逆です。
「汚い血液にきれいな血液が混ざる」からASDでは収縮期駆出性雑音が聞こえるのです
(文献・144頁・ASDの血行動態 病態生理 図 血行動態 ①左→右シャント)。
ASDは確かに収縮期の駆出性雑音で診断されます。
しかし,収縮期駆出性雑音が聞こえる機序は,左→右シャントによるものです。
左心系(左心房)の動脈血が右心系(右心房)の静脈血に混ざり,
右心系の血流量(肺血流量)が増加することによって,
相対的肺動脈狭窄音が生じます。
もともとの肺動脈弁の弁輪径を通過する右心系の血流量が左右短絡で増加するために雑音が生じるのです。

 この清水良美医師証言は,
同医師が心雑音が聴取される理由を病理学的機序に基づいて理解せずに,
「心房中隔欠損症=収縮期駆出性雑音」というように一対一対応の棒暗記
をしていただけ,ということを示しています。

③.「小さい穴であれば負荷をかけたとき,ミルクを飲ませたときに唇が紫になる,もしくは,大きい穴であれば通常でも紫になる」

 この証言もなんとなくイメージを述べただけで,医学的に誤りです。
 心房中隔欠損症のカテゴリーには,4つの分類がありますが,
通常単に「心房中隔欠損症(ASD)」と言えば「二次口欠損型」を指し,この型が最も一般的です。
「二次口欠損型」の孔の大きさは発生機序から大差ありません(文献・497頁 図8-26 心房中隔の形成過程)。
「乳児期早期の例,短絡量の少ない例,欠損孔の例(6mm以下)」(文献・498頁 右c)自然閉鎖)等の小さい孔は自然閉鎖することすらあるので,負荷をかけたり,ミルクを飲ませてもチアノーゼにはなりません。
単純に孔が小さいとか大きいとかいう以前に,右→左短絡にならないのは,コンプライアンス(伸展性)の左右差によるものです。
詳細に説明すれば,「欠損口を通しての短絡量および短絡方向は欠損口面積,左右心房間圧差および右室―左室コンプライアンスの差によって決定され」
その結果「右室壁が左室壁よりも薄くなると,右室の血流充満抵抗が左室よりも低くなり,左→右短絡が生じてくる」のです(文献・498頁 左3)血行動態)。
このような機序で,ASDは,左右短絡の非チアノーゼ疾患になります。
 確かに,「新生児や乳幼児早期は,右室壁が厚いので,右室コンプライアンスが低く,心房位での左―右短絡が出にくい.
逆に,啼泣時は,右室圧が上昇し,右―左短絡を生じチアノーゼを認めることもある.」のですが,
これは特殊な場合の一時的なことであり,
清水良美医師のいうように「大きい穴であれば通常でも紫になる」ことはありません。

 従って,
④「酸素飽和度というのをつけまして,飽和度が,酸素が,どのぐらいきれいな血液が流れてるかというのを機械で測定すること」によって心房中隔欠損症を診断することはできません。


(3)心房中隔欠損症と医療者
 文献「病気がみえる vol.2 循環器疾患」の監修者は
中澤誠先生 東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所 循環器小児外科教授(当時)をはじめとした日本の循環器学の中枢を担う権威で,内容は確かなものです。
しかし,このベストセラー書籍の対象は,
あくまで医学生や看護,薬学,救急救命,リハビリ,栄養にかかわるコメディカルであり,
初学者の教科書です。

 その初歩的教科書の
先天性心疾患総論」(140頁)の次には
小児のチアノーゼ」(141頁)が記載され
次頁が「心房中隔欠損症(ASD)143頁)です。

先天性心疾患の最初の3頁,
イロハにあたる「チアノーゼ」「心房中隔欠損症」は
医療に従事するものにとって基本中の基本です。


清水良美院長の医学知識を「これが産婦人科医の水準」と言うのは、
真剣に診療していらっしゃる医師に失礼です。


 

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出生時聴診。本件児についても、「やっております。」 ?

 清水良美医師陳述書には

「当クリニックでは、出生時に立ち会った医師、助産婦および看護師がまず全ての新生児に対して診察・観察をおこない、聴診器も当て、異常の有無の確認を行っております。本件児に対しても、出生直後看護師が聴診を行いましたが心雑音は聴取されませんでした」

と記載されています。

 しかし、清水良美医師は分娩後に聴診をしているのは嘘です。

優華の父親は優華の出産に立ち会いました。

 出生後、父親はひと時も目をはなさず、優華を見ていました。清水良美医師も、看護師二人も、誰も聴診していないと断言出来ます。
撮影しているビデオも証拠としてあります。

実際の清水良美医師は、優華の聴診や診察をしないというだけでなく、
一瞬たりとも優華を見ようともせずに立ち去りました。



 清水良美医師は、陳述書に嘘を書いただけでなく、法廷でも再び嘘の証言をしました。

法廷では証人尋問前に「宣誓、良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、偽りを述べないことを誓います」と署名、捺印をします。

そして、証言前にもう一度、今の言葉を声に出して誓います。

 被告側弁護士
「乙A17号証(陳述書)を示す 5ページ2行目の分娩に関することなんですけれども、『本件児に対しても、出生直後看護師が聴診を行いましたが心雑音は聴取されませんでした』と先生は聴診は行ってるということでよろしいですか。」

  清水良美医師
「やります 本件児についてもやっております。」


 清水良美院長は宣誓を行った上での大嘘です。本当に驚きました。


 清水良美院長とX看護師は、聴診したと嘘を突き続けるので、裁判所へ、父親撮影の出産時のビデオを出すことになりました。

 ビデオの中で、清水良美院長も看護師も出産直後に聴診を行った事実はない、ことが分かります。

このビデオで、清水良美院長が認めて下さればまだ良かったのですが、、、

次々と清水良美院長の主張が変遷していきます。

本当に聴診や診察を行っていれば、私たちの主張によって変遷することはありません。

 この清水良美院長の証言の矛盾は、今後、このブログで詳細に書き記していきます。

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出生当日の聴診も行われていません。(清水院長の証言変遷)

 清水良美院長の陳述書には、
優華出生当日の聴診について、看護師が行ったという記載があるだけで、医師の聴診についての記載はありません。

 ところが、証人尋問になると、看護師のみならず(※看護師も聴診していないのは、証拠ビデオ提出済み)
清水良美院長自身も聴診したと、あらたに主張しました。

 
 出生前後、父親によってビデオ撮影がされているのを知っている清水良美院長は、さすがに出生直後に聴診したとはいえず,かわりに以下次々と時間を変える主張が飛び出しています。

<清水良美院長 証人尋問>

 ①「生まれたときに正常であるという場合は,立ち会いの場合は,2時間後に母体が帰室しますので,それ以後にやります。

 ②「この場合、例えば、出産した時間が夜遅くて、もう明け方近くだった時間帯でございましたので、朝の7時半に私は回診しますので、異常がなければ、そのときで私は十分だと思いました。

 ③
「私は,生まれて,母体が帰室して,出生2時間後に聴診はしました」

 

 ④「生まれて,立ち会い分娩じゃない場合は,生まれて母体の処置が終わって,すぐやります。」

 

 ⑤「この方の場合は,母体帰室は2時間後ですから,出生後2時間後に聴診しております。」

 ⑥「そうすると,何時にあなたは聴診をしたという御記憶ですか。」生まれて2時間後だと思います。」

 ⑦「2時間後に診るつもりでございましたので,特に一般状態がよろしければ,私は2時間後で十分だと,その当時は思いました。」

 
 ⑧「最長で出生後2時間以内であればいい,と私は思っておりました。」
 


と、尋問中に出生後のたった一回の聴診時間を、何度も変遷しています。

 

実際に清水院長が訪れた時間は2回ですので、看護記録にはその通り、
050 院長来棟」
200 清水Dr 来棟」  と書かれています。

清水院長来が言う、虚偽の時間
413」(生後二時間後)
「7:30」にも、他の時間にも看護記録に一切記載がありません。

  そもそも,清水院長は出生時に診察や聴診を行うに当たり,家族が立ち合いをされる分娩のときは,母親が帰室する2時間後に聴診すると繰り返し陳述していますが,何ら合理的な理由ではありません。
 母親や家族が同室していると新生児を診察できない理由は何もないからです。
 現に,1カ月検診においてY副院長は、母親の目の前で優華を診察しています。


判決文:優華の入院中に,清水院長や山下副院長が聴診を行っていたことについては,退院時の記載を除けば,カルテ上の記載は何ら存在せず,これを裏付ける客観的な証拠はない(出産時の聴診については,そもそも誰がどの時点で行ったかについて,清水院長自身の供述でも変遷があり,必ずしも明らかとはいえず,原告母は,清水院長が出産後翌朝までの間に優華の様子を診た事実を否定している。)。

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2013年5月 8日 (水)

清水良美医師は小児科の経験があるので見逃すことはないと主張。

清水良美院長は、

1審で「早期小児科に習熟しているので、心疾患を見逃すはずはない」と主張していました。


しかし、

2審になると、「産婦人科医には診断困難」と変更してきました。

 正反対の主張に、驚きました。

①清水良美医師陳述書(1審)

『経歴書を見ても明らかなとおり,私も副院長も産婦人科勤務経験が長く,取扱い分娩数も豊富ですから,聴診可能な心雑音があれば必ず聴診にてキャッチできますし,全身状態の観察により異常を見逃すことは考えられません。加えて私は小児科勤務との兼務経験もあり,早期小児科の診察にも習熟しております。』


②清水産婦人科クリニック ホームページ抜粋

『NICU(新生児集中治療室)があれば、そこは、大学病院も赤ちゃんを送ってくるかもしれないほどの「最高レベルの産婦人科病院」と考えてよいでしょう。
清水産婦人科クリニックには、NICUを2床備えておりますので未熟児も安心して管理することが出来ます。 』

③清水産婦人科クリニックは小児科標榜している。



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2013年5月 9日 (木)

清水良美医師の心雑音知識

清水良美医師証言の誤り

心疾患につきましては,やはり雑音,心雑音が聞こえるか,有無によってはっきり分かります。体重が増加,異常なほど増加しない場合には,1年生,2年生のドクターでも分かる心雑音は必ず聞こえます。それが,この優華さんの場合には聞こえませんでしたので,まず心疾患は除きました。

原告協力医師意見を基に、清水良美医師の誤りを指摘しました。

 『体重増加不良と心雑音,心疾患の重症度と心雑音の関係が全く分かっていません。心疾患患者を扱ったことのない者の直観的な発言と思われます。
そもそも,本件で問題となっている乳児期早期に死亡する大動脈弁狭窄症からして,聴診音の強弱と疾患の重症度の相関関係は全く逆です。
「原告協力医意見書」に記載がある通り,心拍出量が低下しきった末期的大動脈弁狭窄症では,心雑音が聞こえにくくなります。
 また,先天性心疾患のうち発生頻度が一番多い心室中隔欠損症(VSD)では,孔が小さく成人しても手術適応のないRoger型は収縮期雑音が大きく聴取されます。VSDでも右心室圧が左心室圧と等圧あるいは凌駕するEisenmenger症候群となると手術をしても命が助からなくなりますが,この場合は収縮期雑音を聴取しないか,減弱します。』

逆のことを証言した清水良美医師の心疾患の聴診知識は,「1年生,2年生のドクターの水準」以下と指摘せざるを得ません。

なお、この点について、清水良美医師は反論していません。

後日、大動脈弁狭窄の雑音についての証言、聴診においての着目点の証言を掲載いたします。

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2013年5月10日 (金)

清水良美医師:重症大動脈弁狭窄の心雑音についての証言(一審)

 清水良美医師が、『大動脈弁狭窄の拡張期心雑音』と言った事は、誤りです。
 私達もたくさんの教科書を見ましたが、大動脈弁狭窄の拡張期心雑音の記載はひとつも見当たりません。

<清水良美医師の尋問>
原告代理人
あなたの陳述書の5ページなんですが,ちょっと示すのはやめますが,
死期が迫った重症型大動脈弁狭窄症において出現する症状の主たるものとして,収縮期,拡張期心雑音という,こういう記載があります。これは御記憶ありますか。

清水良美医師
あると思います。

原告代理人
収縮期,拡張期心雑音というのは,どういうふうに聞こえるんでしょうか。

清水良美医師
大動脈弁狭窄症の場合は相当進まなければ音は聞こえませんが,状況が進みますと,簡単に言いますと,心臓の音は,「どっくん」といいます。その「ど」と,「くん」の間が収縮期,収縮期の雑音,心臓から血が出るときですね。その「どっくん」の間が収縮期でその間に変な音が聞こえるのが収縮期雑音といいます。その場合,「どっくん」の間から,「ど」から音がだんだんわあっと高くなって,「くん」に当たって小さくなるのを,これを収縮期の駆出性雑音。こういう場合は,心房中隔欠損もしくは重症の動脈弁狭窄症というのがございます。「どっくん」の間,ずっと続けて雑音があるのは,これは,心室中隔欠損がございます。そう把握して,私はそう習い,そういうことで今までも診断して,児はちゃんと診断をつけて,大きい病院に問題の児は送っております。

原告代理人
重症大動脈弁狭窄症において出現する主たる症状として拡張期心雑音という記載があるわけですけれども,これはどういうものですか。

清水良美医師
重症になりますと,拡張期にも心臓の血流の流れが出てきますので拡張期にも出ますけれども,それは相当重症じゃないと出ません。一般的には,収縮期の駆出性雑音で,大動脈弁狭窄症というのは診断がつきます。むしろ拡張期にそれが出るようであれば,その前に診断がついて大きい病院に搬送されてるような状態でございます。

と証言されました。


原告協力医師意見を基に、清水良美医師の誤りを指摘しました。

『ここでの,清水医師の説明では「重症ASになると拡張期に雑音が出てくる」ということですが,そのようなことはありません。一般に拡張期には左心房から僧帽弁を通った血流が左心室に流入しますが,ASが重症化しても雑音は生じません。通常の診療で日常的に心臓の聴診を行い,心雑音の発生機序から理論的に考えれば,このような間違えを証言するはずがありません。

おそらく,被告協力医K医師の「意見書」 「第3 大動脈弁狭窄症兼閉鎖不全症の一般的経過 1」にある「弁の逆流が多い場合は,出生直後より心不全(体重増加不良というよりは体重減少,頻呼吸,聞き逃されることのない収縮期+拡張期心雑音,異常発汗など)が存在します。」という記載からだと推測されます。』

この点も、清水良美院長は、反論していません。

なお、1審で重症大動脈弁狭窄の説明しているにも関わらず、2審になって、
清水良美医師は、「重症大動脈弁狭窄をはじめてしりました。聞いたこともない疾患でした。」旨述べ、主張を変遷しました。こちらはまた後ほど書きます。

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2013年5月11日 (土)

清水良美医師の聴診の着目点

先に、清水良美医師は、早期小児科に習熟し、心疾患については、雑音の有無ではっきりわかる事。また重症大動脈弁狭窄を収縮期,拡張期心雑音と述べたこと。を掲載致しました。

そして
正常な新生児に対して聴診をどう行っているかを聞いた質問です。

<清水良美医師の尋問>

原告側弁護士
あなたは、心音を聴診されるときには,まず何に着目をして聴診をされますか。

清水良美医師証言
    ベビーの場合は,まず,出る症状がチアノーゼでございますが,この場合は大動脈弁狭窄症,あと今言った,心臓の上に穴が開く・・・。

原告側弁護士
すいません,ちょっと・・・。

清水良美医師証言
分かりました。簡単に言います。私が聴診するに当たっては,まず胸骨がございます。胸骨の左側の第2肋間の,私から左,右側です。右側で,心房中隔欠損症もしくは大動脈弁狭窄症。あと,次に聴取する部位としましては,胸骨,真ん中の骨です,その左縁の下,第4肋間,ここで,これは怖い病気ですけども,心室中隔欠損,もしくは僧帽弁狭窄症,それを診ております。

と証言されました。

原告協力医師意見を基に、清水良美医師証言の不自然を指摘しました。

『清水良美医師の聴診の着目点は一番雑音聴取の頻度が高い動脈管開存症(PDA)を無視して,心室中隔欠損症(VSD), 心房中隔欠損症(ASD),さらに頻度が高い肺動脈弁狭窄症(PS)を無視して頻度は少ないが聴取が簡単な大動脈弁狭窄症(AS), 頻度も極めて少なければ聴診も困難な僧帽弁狭窄症(MS)となっていました。このことから,新生児の聴診を真面目にしていたという診療態度ではないことがわかります。

「なぜ,清水医師が『MSについて着目している』と証言したのか?」については,真面目に診断学を学んだ医師なら容易に推測できます。21世記にはほとんど発症がなくなったリウマチ熱を原因とするMSは,心臓の聴診技術が熟達されたGolden age of sthetoscope (聴診器黄金時代)の19世紀に多発していました。その時代の心臓病といえば,当時罹患数の多かった後天性弁膜症,特にMSを指したのです。その歴史もあり,現代までも内科診断学の成書の心音聴診や弁膜症の診断に関する記載は,MSが最初にかつ詳細に書かれているのです。清水医師の心疾患聴診知識は,成人の診断学の教科書の記載によるものです

なお、この点も、清水良美院長は、反論していません。

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2013年5月16日 (木)

清水産婦人科クリニックでの、SIDS(乳幼児突然死症候群)は1166人に1人

はじめにで書きましたように、清水良美医師は、
「SIDSは6000人に1人、誰かがならなくてはいけない。
それがあなたたちでした。運が悪かったね。当院でSIDSは6人目である。」
旨説明されました。

証人尋問で、原告側弁護士より清水院長に質問しました。


(原告側弁護士)
最後に,この病院で,SIDSで亡くなられた方は優華さんの例が6例目だ,というふうに御説明されましたね。
 

(清水良美医師証言)
はい


厚労省のHPでも、
日本でのSIDS(乳幼児突然死症候群)の発症頻度は
おおよそ、出生4000~6000人に1人と推定されています。

 清水良美医師の経歴を見ますと、
1994年に清水産婦人科クリニックを開業し、
2010年6月の14年間で7500例の分娩を行っているとなっています。
また2007年当時には、年間580~600の分娩数とされていたので、
優華の産まれた2007年9月頃では、
少なくとも6000人多くても7000人位の分娩数と思われます。

2007年9月~2010年5月の分娩数
 =(月50の分娩数 × 33ヶ月) = 1650人

2007年9月の分娩数 = 7500 - 1650 = 5850人 =少なくとも6000人



優華が産まれた2007年当時に、すでに
6例もSIDS(乳幼児突然死症候群)とされた赤ちゃんがいます。

6000~7000人(分娩数)÷6人(SIDSとされた赤ちゃん)=1000~1166人

清水産婦人科クリニックでは、1166人に1人がSIDSを発症している事になります。

また裁判の中で、清水産婦人科クリニックは、
心疾患を診断した例(3年間約1800人の出生で、5例=0.28%)を証拠として提出されました。

清水産婦人科クリニックにおける心疾患診断率などの詳細は、後日掲載いたします。

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2013年5月24日 (金)

「重症大動脈弁狭窄は聞いた事もない」という矛盾(清水良美医師の主張の変遷)

清水良美医師は、2審になり、次のような陳述書を提出されました。

『Critical AS (重症大動脈弁狭窄)に罹患していたと考えられることについては,
今回の控訴準備を進める中ではじめて知りました。
それまでは聞いたこともない疾患でした。

しかし、
1審の時点で、重症大動脈弁狭窄について、清水院長自ら、陳述、証言しているのです。

清水良美医師陳述書(1審)
『二尖大動脈弁狭窄による大動脈弁狭窄症の症状としては,一般的に陥没呼吸等の呼吸障害,心雑音の聴取,哺乳力低下による体重増加不良,チアノーゼとされています。

軽度の症例から重度の症例まで様々な症例があり,軽症の症例では生後すぐには症状が出ず,学童期になり初めて症状が出現することが多いとされております。

これに対して重度の症例は出生直後から症状が出て直ちに呼吸管理をおこない大学病院などへ転送しなければならない状態ですから,見逃すはずがありません。

これは多くの医学文献に記載されているところですし,またK先生の意見書にも触れられているところです。

大動脈弁狭窄症以外の先天性心疾患の新生児についても心雑音や哺乳力低下による体重増加不良の症状が見られることが多く,聴診や体重増加の確認は重要です。

通常,早急な治療開始が必要な先天性大動脈弁狭窄症で生まれた新生児には遅くとも入院中に心雑音が聴取されますし,
K先生の意見書(乙B第12号証)でも記載されているとおり,
出産直後から呼吸等の管理が必要で新生児集中治療室のある医療機関に直ちに転送する必要のある状態です。』

清水産婦人科クリニック協力医 J大学 K医師意見書(1審)には、
『新生児期から症状が存在する場合は,
我々がcritical aortic stenosis (重症大動脈弁狭窄)と呼称している
血液が流れる大動脈弁の直径が1ミリメートル程度のもので,
出生直後から非常に重症で人工呼吸器による管理を要するほどの重度の心不全症状を呈します。
そのため,1ヶ月健診を自宅からの通院で受診できたという時点で,
今回の事例とは全く異なる疾患群と理解していただいてよいかと考えます。』

また、重症大動脈弁狭窄の心雑音についての証言(一審) で掲載しましたとおり、
重症大動脈弁狭窄の心雑音について、清水良美院長は証言なさっています。

その上で、一審では、
優華は重症大動脈弁狭窄ではないと清水産婦人科クリニック側は主張しておりました。

二審になると、正反対の主張に変遷したことは驚きました。

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